地球環境問題に目を向けることが、一種の流行になっています。「地球に優しい」とか「環境を守る」というキャッチフレーズをよく目にしますが、今日の環境が、長大な地球史の最後の一ページであることが意識されることは少ないように見受けられます。46億年の地球の環境変遷の傾向を把握することなく、現在の状況だけをみて将来を予測するのが無謀なことは、自然災害のときに被害を増大させている“人災”をみても明らかです。私は、そうしたことを実際に自然とふれあう中で考えたり指導したりできる人をサポートするための自然体験教育のあり方と,自然体験教育そのものの体系化について研究しています。また,自然そのものを理解するために,北海道の過去数百万年間の環境変化を明らかにし、そこから得られた地球史のストーリーや教訓をどう社会に普及するかを考えたりもしています。そのために、過去の地球の環境の研究/毎年のこどもたちとの自然体験学習/他団体の自然体験活動の現場への参加,等を通じ,現場で臨床研究する医者のような気持ちで,臨床環境教育にも取り組んでいます。
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